出典:YouTube
2010年代初頭、世界中のラジオ、クラブ、フェスティバルのメインステージを完全に支配した一枚のアルバムがありました。
Calvin Harris(カルヴィン・ハリス)が2012年に発表した3rdアルバム『18 Months』。本作は、全英シングルチャートでトップ10以内に9曲を送り込むという、当時のMichael Jackson の記録を塗り替える歴史的快挙を成し遂げた、まさに「EDM黄金時代」の象徴です。
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アーティストについて
Calvin Harris はスコットランド出身のDJ、プロデューサー、シンガーソングライターです。
エレクトロポップからスタートし、本作でビッグルームEDMへ本格転換。プロデューサー主導型ポップの成功モデルを確立しました。
特にRihanna との「We Found Love」は2010年代を代表するダンスアンセムとなりました。
アルバムの特徴・個性
『18 Months』はEDM × ポップの完全融合アルバムです。
クラブとラジオの垣根を消し去った点が最大の功績で、特徴は以下の通りです。
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圧倒的な「ヒット曲の密度」
アルバムに収録されたシングルのほとんどが世界的なヒットを記録しており、どこを聴いてもサビという、ベスト盤のような豪華さを誇ります。 -
ポップとEDMの完璧なハイブリッド
従来のポップスの構造に、最新鋭のシンセサイザーと強烈なビートを組み込み、誰にでも踊れる「ポップ・ダンス」を完成させました。 -
スターとのコラボレーション
Rihanna、Ne-Yo、Elena Goulding など、ジャンルを超えたトップスターたちが集結し、Calvin Harris のサウンドに多様な色彩を与えています。
『18 Months』全曲レビュー
1. Green Valley
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ジャンル: プログレッシブ・ハウス
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特徴: アルバムの幕開けを飾るインスト。美しいピアノの旋律と加速するシンセが、これから始まる全方位型ポップ・エンターテインメントへの期待を高める。
2. Bounce (feat. Kelis)
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ジャンル: エレクトロ・ハウス
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特徴: Kelis の力強くもキャッチーなヴォーカルと、中毒性のあるリードシンセが融合。Calvin Harris がシンガーからプロデューサーへと軸足を移した記念碑的な一曲。
3. Feel So Close
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ジャンル: ダンス・ポップ / ピアノ・ハウス
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特徴: Calvin Harris 自身がヴォーカルを担当。多幸感あふれるピアノリフと切ない歌詞が聴き手の心を掴む。ライブでの大合唱が約束された永遠のアンセム。
4. We Found Love (feat. Rihanna)
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ジャンル: エレクトロ・ハウス / ポップ
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特徴: 世界25カ国以上で1位を記録。Rihanna の声が突き抜けるシンセドロップと出会ったことで、EDMがメインストリームを支配することを決定づけた歴史的一曲。
5. We'll Be Coming Back (feat. Example)
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ジャンル: シンセ・ポップ / プログレッシブ・ハウス
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特徴: Example の叙情的歌声が疾走感あるビートに乗る。切ない夏の終わりと、エネルギッシュなドロップの対比が非常に美しい。
6. Mansion
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ジャンル: エレクトロ
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特徴: グリッチ感のあるリズムとダークなシンセが、アルバムにアクセントを与える。彼のプロデューサーとしてのテクニカルな側面が強調されている。
7. Iron (feat. Nicky Romero)
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ジャンル: ダッチ・ハウス / コンプレクストロ
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特徴: Nicky Romero との共同作業。当時最先端だった攻撃的な金属音と重厚なベースがうねる。メインステージを破壊するほどの破壊力を持つトラック。
8. I Need Your Love (feat. Ellie Goulding)
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ジャンル: エレクトロ・ポップ
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特徴: Ellie Goulding の透明感ある歌声を活かした名曲。ポップスの甘さとEDMのダイナミズムが1ミリの狂いもなく融合している。
9. Drinking from the Bottle (feat. Tinie Tempah)
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ジャンル: ラップ・ハウス
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特徴: Tinie Tempah のラップが炸裂する。夜のパーティーの狂騒をそのまま形にしたような、エネルギッシュでアッパーなダンスアンセム。
10. Sweet Nothing (feat. Florence Welch)
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ジャンル: プログレッシブ・ハウス
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特徴:Florence Welch の圧倒的な声量とドラマチックな表現力が、シリアスなシンセと衝突。神聖さすら漂う壮大なバラード・ダンスへと昇華している。
11. School
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ジャンル: フレンチ・ハウス
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特徴: 初期スタイルを彷彿とさせるグルーヴィーなインスト。ファンキーなベースラインが、現代的なEDMの中に懐かしさを持ち込んでいる。
12. Here 2 China (with Dillon Francis feat. Dizzee Rascal)
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ジャンル: トラップ / ムーンバートン
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特徴: Dillon Francis 参加。重低音と不協和音気味のシンセがフロアを激しく揺さぶる、アルバム中最も攻撃的なトラック。
13. Let's Go (feat. Ne-Yo)
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ジャンル: エレクトロ・ハウス / ポップ
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特徴: Ne-Yo のスムースなヴォーカルが躍動する。ポジティブなエネルギーに満ちた、スタジアム級の開放感抜群のサウンド。
14. Awooga
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ジャンル: ビッグルーム・ハウス
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特徴: ミニマルなリフレインが徐々に音の壁となり、ピークタイムを熱狂させる。Calvin Harris のDJセットにおいても重要な役割を担う強力な一曲。
15. Thinking About You (feat. Ayah Marar)
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ジャンル: ピアノ・ハウス
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特徴: 本編最後を飾る、メロウで切ないダンスナンバー。Ayah Marar の透明な歌声が、祭りの後のような静かな余韻を残す。
16. Bounce (feat. Kelis) [R3hab Remix]
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ジャンル: ダッチ・ハウス / エレクトロ
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特徴: R3hab による強力な再構築。オリジナルのポップさを削ぎ落とし、より刺さるシンセ音と攻撃的なドロップへと改造されている。
17. Feel So Close [Benny Benassi Remix]
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ジャンル: エレクトロ・ハウス
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特徴: イタリアの巨匠Benny Benassi が参加。独自の歪んだシンセベースが加わり、オリジナルの爽やかさに「夜の深度」と重厚感を与えている。
18. We'll Be Coming Back (feat. Example) [Michael Woods Remix]
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ジャンル: プログレッシブ・ハウス
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特徴: Michael Woodsによる壮大な再構築。原曲のメロディを活かしつつ、より長いビルドアップと深い空間表現で、フロアを没入させる。
19. Sweet Nothing (feat. Florence Welch) [Tiesto Remix]
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ジャンル: ビッグルーム / プログレッシブ・ハウス
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特徴: 王者ティエストによるリミックス。Florence Welch の歌声をより高く遠くへ飛ばすような圧倒的なスケール感のドロップが追加され、フェス仕様へと進化している。
こんな人におすすめ!
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EDM黄金時代の空気を感じたい人
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フェスアンセムが好きな人
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ドライブやワークアウトのモチベーションを上げたい人
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豪華リミキサー陣の技を聴き比べたい人
- ポップとクラブの融合を楽しみたい人
同じ系統の楽曲・アルバム5選
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David Guetta『Nothing but the Beat』
ポップスとダンスを融合させた先駆者による傑作。本作と同様、全編豪華ゲストとのコラボで構成されたメインストリームEDMの雛形。 -
Zedd『Clarity』
同時期にリリースされた、緻密なサウンドデザインと叙情性が光る名盤。ポップさとダンスの融合をより音楽的・テクニカルに深掘りしている。 -
Swedish House Mafia『Until Now』
伝説的トリオによるコンピレーション。スタジアム級の壮大なアンセムが詰め込まれ、当時のシーンを象徴する圧倒的なパワーを持つ作品。 -
Avicii『True』
カントリーとEDMを融合させた革新作。Calvin Harris が確立した「ヒットメイカーDJ」の地位を、さらに芸術的な高みへと押し上げた一枚。 -
Clean Bandit『What Is Love?』
より後の世代だが、クラシックの要素とダンスを融合させたスタイルが特徴。Calvin Harris が切り拓いた「ポップなダンスアルバム」の正統な進化形の一つ。
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まとめ
Calvin Harrisの『18 Months』は、ダンスミュージックが世界で最も愛される「ポップス」へと進化した瞬間の記録です。
リリースから時間が経過した今聴いても、そのメロディの強さと興奮は決して色褪せることがありません。現在のダンスミュージックの隆盛があるのは、間違いなくこのアルバムがあったからです。
もう一度、あの黄金時代の煌めきの中に身を委ねてみませんか。