雑食音楽遍歴

徒然なるままに あの頃好きだった曲、今も聴いている曲を紹介します

Bugseed『Bohemian Beatnik』(2010)|極上のヴィンテージ・ジャズ&スモーキーな重低音

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日本のインストゥルメンタル・ヒップホップ、ビートミュージックを語るうえで、Bugseed は知っておきたいビートメイカーのひとりです。

2010年に発表された『Bohemian Beatnik』は、彼の初期を代表する作品であり、ジャズやソウルのサンプル、ローファイな質感、90年代ヒップホップ由来のビートを絶妙に組み合わせた一枚です。

全15曲、約50分というボリュームながら、どの曲もコンパクトにまとめられており、気軽に流し始められるのも魅力です。

ラップを前面に出すのではなく、ビートそのものを主役にした音楽。そのため、ヒップホップ好きはもちろん、ジャズ、ソウル、Lo-Fi、チル系の音楽が好きな人にもおすすめできます。

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Einmusik『Leave You』(2021)|夜の没入感を極める、美しすぎるメロディック・ハウスの至高

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ドイツ・ベルリンを拠点に活動するエレクトロニック・ミュージック・プロデューサー、Einmusik。彼がLexer、Jyll とともに2021年に発表した「Leave You」は、メロディックで温かなサウンドが魅力の4曲入りEPです。

ジャンルとしてはプログレッシブ・ハウスを軸に、メロディック・ハウスやメロディック・テクノにも通じる浮遊感を持っています。

タイトル曲「Leave You」は120 BPMの穏やかなテンポで、Jyll のボーカルと広がりのあるパッド、浮遊するアルペジオが印象的です。

派手なドロップで一気に盛り上げるタイプではありません。むしろ、少しずつ音を積み重ねながら、聴いている人をゆっくりと別世界へ連れていく。その繊細な展開こそ、本作の魅力です。

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Alanis Morissette『Under Rug Swept』(2002)|完全セルフ・プロデュースで開花した、ありのままの感情と極上のメロディ

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1990年代を代表する女性ロック・アーティスト、Alanis Morissette。『Jagged Little Pill』で世界的な成功を収めた彼女が、2002年に発表したアルバムが『Under Rug Swept』です。

『Jagged Little Pill』のような激しい怒りを前面に出すのではなく、過去の恋愛、自分自身への不信、依存、別れ、そして再生といったテーマを、より内省的に描いた作品になっています。

しかも本作は、Alanis Morissette 自身がプロデュースを手がけ、ほぼすべての楽器を演奏するなど、アーティストとしての自立を強く感じさせるアルバムでもあります。

「Hands Clean」のヒットで知られる作品ですが、実際にアルバムを通して聴いてみると、シングルだけでは分からない彼女の成熟が見えてきます。

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Glenn Gould『The Goldberg Variations』|息を飲む静寂と至高のピアニズム

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クラシック音楽の名盤には、「上手い」という言葉だけでは説明できないものがあります。

Glenn Gould によるJ.S. Bach の『The Goldberg Variations(ゴルトベルク変奏曲)』1981年録音は、まさにそんな一枚です。

Glenn Gould といえば、1955年の『The Goldberg Variations』で一躍世界的な存在となったピアニストです。約26年後、彼は同じ作品をもう一度録音しました。

この1981年盤は、1955年盤の若々しく疾走する演奏とは対照的です。テンポはより慎重で、音の一つひとつを吟味するような演奏になっています。

しかも、この録音はGlenn Gould が亡くなる直前に完成した最後の録音です。

若き日のGlenn Gould が「The Goldberg Variations」を発見した作品だとすれば、1981年盤は、長い時間をかけて作品と向き合った彼が最後に残した回答ともいえるでしょう。

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THE MAD CAPSULE MARKETS『010』(2001)|デジタルと肉体が融合した爆音の金字塔

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2001年の日本に、ここまでデジタルで、ここまでヘヴィなロックアルバムが存在していたことに驚かされます。

THE MAD CAPSULE MARKETS が2001年7月11日に発表した『010』は、デジタル・ハードコア、インダストリアル・メタル、ラップ・メタルなどの要素を融合した、彼らの代表作のひとつです。

全14曲、約49分というボリュームの中に、ヘヴィなギター、打ち込み、ブレイクビーツ、ラップ、キャッチーなメロディまで詰め込まれています。

今聴き直しても強烈なのは、単に音が激しいからではありません。

生身のバンドサウンドと機械的な電子音がぶつかり合い、その両方を飲み込むような独特のグルーヴがあるのです。

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Laurent Garnier『Unreasonable Behaviour』(2000)|ジャズ、テクノ、狂気が混ざり合う一枚

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テクノという音楽は、無機質で反復的なダンスミュージックだと思われがちです。しかし、Laurent Garnier の『Unreasonable Behaviour』を聴くと、そのイメージが少し変わるかもしれません。

2000年にF Communications から発表された本作は、テクノを軸にしながら、エレクトロ、ハウス、ジャズ、ダウンテンポ、さらにはメランコリックなシンセサウンドまでを大胆に取り込んだアルバムです。

特に「The Man With The Red Face」は、テクノと生楽器の融合を象徴する代表曲。長尺のビートにサックスが絡み、クラブミュージックでありながらライブ感のある異様な熱量を生み出しています。

『Unreasonable Behaviour』は、単純に踊れるテクノというより、「テクノでどこまで豊かな風景を描けるか」を追求した作品と言えるでしょう。

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Axolotl『A Familiar Place』(2023)|アンビエントとモダン・クラシカルの融合

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日常から少しだけ離れて、頭の中を空っぽにしたい。そんなときに聴きたくなるのが、Axolotl の『A Familiar Place』です。

2023年9月8日にリリースされた本作は、全12曲・約50分のインストゥルメンタル作品です。ジャンルとしてはアンビエント、モダン・クラシカル、ドローンなどに分類され、ピアノやストリングス、電子音を組み合わせながら、穏やかで幻想的な音世界を作り上げています。

派手なビートやボーカルはありません。それでも「何も起こらない音楽」ではありません。静かな旋律の奥に、どこか懐かしく、少し寂しい感情が漂っています。

作業用BGM として流すのもよいですが、ヘッドホンでじっくり向き合うと、細かな音の変化や空間の広がりが見えてくるアルバムです。

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