雑食音楽遍歴

徒然なるままに あの頃好きだった曲、今も聴いている曲を紹介します

Everything But The Girl『Walking Wounded』(1996)|90年代エレクトロニカとネオアコが融合した金字塔

出典:YouTube 1996年という年は、音楽史において極めて刺激的な時期でした。UKではブリットポップが全盛期を過ぎようとする一方で、クラブカルチャーから派生したジャングル(ドラムンベース)やトリップ・ホップが、アンダーグラウンドからメインストリー…

Public Image Ltd.『Album』(1986)|ポスト・パンクがアメリカで溶解した異形の傑作

出典:YouTube 1986年、元Sex PistolsのJohnny RottenことJohn Lydon率いるPublic Image Ltd (PiL)が発表した5枚目のスタジオアルバム『Album』は、当時の音楽シーンに巨大な衝撃を与えました。 「ブランド名そのもの」のような無機質なパッケージデザインと…

Isotope 217°『Utonian Automatic』(1999)|シカゴ発・未来派ポストロックの異形マスターピース

出典:YouTube 1990年代後半、アメリカのシカゴでは音楽の境界線が次々と塗り替えられていました。ロック、ジャズ、エレクトロニカ、ヒップホップ。それらを解体し、全く新しい響きとして再構築する「シカゴ音響派」と呼ばれるムーブメントの渦中に、Isotope…

Sublime『Sublime』(1996)|レゲエ、パンク、スカを融合した西海岸の金字塔

出典:YouTube 1996年にリリースされたSublime(サブライム)のセルフタイトルアルバム『Sublime』は、アメリカ西海岸の音楽シーン、特にオルタナティブ・ロック史における最も重要な作品の一つです。 レゲエ、スカ、パンク、ダブ、ヒップホップ、サーフロッ…

砂原良徳『Take Off and Landing』(1998)|現代テクノ・アンビエントの快作

出典:YouTube 1990年代から日本のエレクトロニック・ミュージックシーンを牽引してきた砂原良徳は、電気グルーヴでの活動と並行して、ソロアーティストとして一貫してテクノ、アンビエント、ミニマルといったジャンルを探求してきました。 彼の作品群は、電…

00110100 01010100『0181』(2017)|現代グリッチ / IDMの深遠な探求

出典:YouTube 2017年にリリースされた00110100 01010100(バイナリコードで「4T」を意味する)のアルバム『0181』は、英国を代表するエレクトロニック・ミュージックの巨匠、Four Tet(フォー・テット、本名:Kieran Hebden)による別名義プロジェクトです…

Pest『Necessary Measures』(2003)|UKブレイクビーツ / アブストラクト・ヒップホップの意欲作

出典:YouTube 2003年にNinja TuneからリリースされたPestのファーストアルバム『Necessary Measures』は、UKブレイクビーツ、ファンク、ヒップホップ、ジャズが融合した、文字通り「必要な一手(Necessary Measures)」となった傑作です。 Pestは、Coldcut…

Stellardrone『Light Years』(2013)|現代アンビエント・エレクトロニカの傑作

出典:YouTube 2013年にリリースされたStellardroneのアルバム『Light Years』は、現代のエレクトロニック・ミュージックシーン、特にスペース・アンビエントやアンビエント・サイケデリアの分野における隠れた金字塔として、世界中のリスナーから熱狂的に支…

Last Days of April『If You Lose It』(2004)|北欧インディー・エモの隠れた名盤

出典:YouTube 2000年代前半、エモやインディーロックが「内省」と「感情」を真正面から扱い始めた時代に、静かに心を打つ作品が生まれました。 スウェーデンのバンド、Last Days of Aprilが2004年に発表した『If You Lose It』は、派手なサウンドでも流行の…

Chicago Underground Quartet『Chicago Underground Quartet』(2001)|ポストジャズと電子音が交差する革新作

出典:YouTube シカゴのアヴァンジャズ・シーンは、1990年代後半から2000年代にかけて世界的な注目を集めました。その中心にいたのが、Rob Mazurek、Chad Taylor、Jeff Parkerといった錚々たるメンバーが集う Chicago Underground 系列です。 本作『Chicago …

Korn『Follow the Leader』(1998)|ニュー・メタル黄金期を象徴する金字塔

出典:YouTube 1998年にリリースされたKornの3rdアルバム『Follow the Leader』は、ニューメタルというジャンルを世界的ムーブメントへ押し上げた象徴的な作品です。 本作は「Freak on a Leash」や「Got the Life」などのヒット曲を生み、MTVやラジオでも爆…

The Future Sound of London『From The Archives Vol.7』(2012)|アンビエント・テクノの深遠な探求

出典:YouTube The Future Sound of London(FSOL)のアーカイブシリーズ第7弾である『From The Archives Vol.7』は、アンビエント~エレクトロニカの歴史を塗り替えてきた2人組が残した膨大な未発表音源群から、さらに厳選された深淵的作品集です。 シリー…

菊地成孔とぺぺ・トルメント・アスカラール『New York Hell Sonic Ballet』(2009)|闇と官能!タンゴ×ジャズ×現代音楽の融合

出典:YouTube 「ジャズ」という言葉がもはや意味を失い、あらゆるジャンルを横断する音楽が当たり前になった2000年代以降。その中でも、日本の音楽シーンにおいて唯一無二の存在感を放つのが、菊地成孔と彼のプロジェクト“ペペ・トルメント・アスカラール”…

Die Antwoord『Donker Mag』(2014)|南アフリカ発“Zef”文化の狂気と美学を描く衝撃的アルバム

出典:YouTube 南アフリカ出身のアート集団/ラップデュオDie Antwoord(ダイ・アントワード)が2014年に発表した『Donker Mag』は、エレクトロ・ヒップホップ、レイヴ、Zefカルチャーの精神を詰め込んだ、強烈な個性を放つアルバムです。 同グループの過激…

Special Request『Offworld』(2019)|UKブレイクス×アンビエントの新境地

出典:YouTube UKのプロデューサーPaul Woolfordが “Special Request” 名義で発表した2019年作『Offworld』は、ブレイクビーツ、アンビエント、ドラムンベース、エレクトロの境界を曖昧にしながら、宇宙的なスケール感を描き出した意欲作です。 Special Requ…

Fun.『Some Nights』(2012)|2010年代ポップ・ロックの決定版

出典:YouTube アメリカのインディー・ポップバンド Fun.(ファン)が2012年に発表したセカンドアルバム『Some Nights』は、ポップス、ロック、ミュージカル、ヒップホップ、オペラ、エレクトロニカなど複数のジャンルを縦断した作品です。「We Are Young」…

Hailu Mergia『Lala Belu』(2018)|蘇ったエチオピアン・ジャズの至宝

出典:YouTube Hailu Mergia(ハイル・メルギア)は、エチオピア音楽の伝説的キーボーディストであり、長らくワシントンD.C.でタクシードライバーとして働きながらも音楽活動を続けてきた稀有な存在です。2010年代に入って再評価が進むと、彼の過去作は世界…

Rammstein『Mutter』(2001)|重厚で美しきインダストリアル・メタルの金字塔

出典:YouTube Rammstein(ラムシュタイン)は、インダストリアル・メタルというジャンルを世界規模で知らしめたドイツ発のバンドです。2001年にリリースされた『Mutter』は、彼らのキャリアにおいて商業的・芸術的なピークのひとつと評され、世界的ブレイク…

Virtuart『Drumz, Bass & Double Cream』(1998)|90年代ゴア・トランスの深層を照らす幻の名盤

出典:YouTube 1990年代後半のゴアトランス・シーンには、多くの作品が埋もれてしまったという事実があります。商業流通の限界、当時のネット環境の未発達、アーティスト自身の匿名性の高さ。そんななかで、Virtuart(ヴィルトゥアート)が1998年に残した『D…

Björk『Vespertine』(2001)|氷と静寂に包まれた2000年代アート・ポップ

出典:YouTube Björk(ビョーク)の2001年作『Vespertine』は、彼女の長いキャリアの中でも最も繊細で内向的なアルバムとして語り継がれています。 電子音による微細な粒子、極小リズム、透明感のあるストリングス、エモーショナルな声――そのすべてが冬の空…

Shing02『400』(2002)|J-HipHopの金字塔!バイリンガルMCの最高傑作

出典:YouTube 日本語と英語を自在に行き来し、哲学的な言語表現と革新的なビート感覚で世界のリスナーを魅了してきた Shing02。彼が2002年にリリースしたアルバム『400』は、ローファイ、ジャズ、ブーンバップ、エレクトロニカ、アンビエント、民族音楽、抽…

RÜFÜS DU SOL『RÜFÜS EP』(2011)|オーストラリア発、初期インディー・ディープハウスの魅力

出典:YouTube RÜFÜS DU SOL(旧名:RÜFÜS)のデビュー作『RÜFÜS EP』(2011)は、彼らの音楽的アイデンティティである「揺らめくシンセ」「夕暮れ系エモーション」「ミニマルで温度のあるダンスグルーヴ」がすでに確立された重要作品です。 後の『Atlas』『…

Primal Scream『Evil Heat』(2002)|ノイズとエレクトロの暴力

出典:YouTube Primal Scream(プライマル・スクリーム)の2002年作『Evil Heat』は、彼らのキャリアの中でも最もダークで攻撃的、電子的な質感の強いアルバムとして位置づけられています。 『XTRMNTR』の過激でノイズ的な政治性を引き継ぎながら、よりクラ…

Fridge『Happiness』(2001)|エレクトロニカと実験音響の結晶

出典:YouTube Fridge の『Happiness』は、ポストロックとエレクトロニカ、アコースティック質感を大胆に混ぜ合わせた、2000年代初期を代表する静謐かつ実験的なアルバムです。金属的な打楽器、グリッチノイズ、アコースティック楽器の生々しい響きが重なり…

Five Finger Death Punch『And Justice For None』(2018)|グルーヴ・メタルの進化系

出典:YouTube FIVE FINGER DEATH PUNCH(以下FFDP)の2018年作『And Justice For None』は、バンド内部のトラブル、レーベルとの対立、ヴォーカリスト Ivan Moody の離脱と復帰など、混乱と葛藤の渦中で生まれた問題作にして重要作です。 しかし本作は単な…

Cut La Roc『La Roc Rocs』(2000)|ビッグ・ビート/ブレイクビーツの熱狂

出典:YouTube 2000年前後、Fatboy SlimやThe Chemical Brothers、Propellerheadsらが牽引したビッグビート黄金期。その流れの中で、クラブミュージックをもっとも「雑多で自由で、ロック的」な方向に押し広げたのがCut La Rocです。 『La Roc Rocs』は、そ…

Oval『Dok』(1998)|クリック音が織り成すミニマル美学の頂点

出典:YouTube Oval の代表作『Dok』は、1990年代後期のエレクトロニカ/グリッチというジャンルを語る上で欠かせない金字塔の一つです。CDの読み込みエラー音やデジタルの破損ノイズを音楽として取り込むという前衛的アプローチによって、従来の電子音楽の…

Funky DL『When Love Is Breaking Down』(2000)|心地よく耳に優しいジャジー・ビート

出典:YouTube Funky DL の2000年作『When Love Is Breaking Down』は、UKジャジーヒップホップを語る上で外せない名盤です。 本作は、ジャズ・ソウルのエッセンスを丁寧に抽出し、そこにDL特有のスムースでインテリジェントなラップが重なる、“心地よさと切…

Speedy J『Ginger』(1993)|90年代IDM/アンビエント・テクノの源流

出典:YouTube Speedy J の『Ginger』は、1993年にWarp Recordsからリリースされたアンビエントテクノ史の重要作です。いわゆる“Artificial Intelligence シリーズ”の一角として位置づけられ、Aphex Twin、Autechre、Black Dog Productionsらとともに、クラ…

the pillows『HAPPY BIVOUAC』(1999)|青春を彩る90年代J-ROCKの傑作

出典:YouTube the pillowsが1990年代後半に到達した、最もバンドらしい重量感と爽快感が同居するアルバム。それが1999年リリースの『HAPPY BIVOUAC』です。 アニメ『フリクリ』への楽曲提供で世界的に知られるより前、すでにこのアルバムで“the pillowsの完…